2008年1月15日火曜日

日本語と日本

外国人滞在、条件に日本語能力 政府検討、管理強化にもhttp://www.asahi.com/politics/update/0115/TKY200801150134.html
【asahi.com】2008年01月15日12時15分

 政府は、日本に長期滞在する外国人の入国と在留の条件として、日本語能力を重視する方向で検討を始めた。外務、法務両省で近く協議を始める。高村外相が15日の閣議後の記者会見で明らかにした。少子・高齢化によって単純労働者が不足し、財界を中心に外国人労働者受け入れ拡大を求める声が強い一方、外国人とのトラブルも起きていることから、支援と管理両面の強化が狙いとみられる。

 すでに政府は外務、法務など関係省庁で構成する「外国人労働者問題関係省庁連絡会議」を立ち上げ、06年12月、日本語教育の充実や、「在留期間更新等におけるインセンティブ」として日本語能力の向上を盛り込んだ「生活者としての外国人に関する総合的対応策」をまとめている。

 今回協議を始める理由について、高村氏は「日本で生活する外国人にとって日本語ができることが生活の質を高めるために大切であり、日本社会のためにも必要である」と述べ、双方のメリットを強調した。協議は当面、外務省外国人課と法務省入国在留課の課長レベルで進められる。

 ただ、今後の議論によっては、日本語の能力によって査証(ビザ)の取得や更新などが制限される可能性がある。

 これに対し、高村氏は「肯定的な部分と否定的な部分と両方あるから、検討しようということだ。やりすぎにならないように、やるべきことはやる」と説明。法務省幹部は「すべての人に日本語能力を課すことで、貴重な人材が日本に来ることができない可能性もある」と課題を指摘する。

 外務省によると、愛知や群馬、静岡の各県などで日系ブラジル人ら長期滞在型の外国人労働者が増える傾向にある。その一方、社会保険の未加入問題や学齢期の子どもの未就学問題も深刻化。行政として対応を迫られている。

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 外国人の受け入れの問題は、今後さらに議論を深めていかなくてはならない分野です。このニュースで脊髄反射的に差別を想起する人は、現実と未来とをきちんと見つめる必要があると思います。

 外国人による犯罪は年々増加の一途を辿っています。よく、「最近は少年の凶悪犯罪が増えている」なんてことをしたり顔で語る人がいますが、実際の統計では少年の凶悪犯罪件数は減っていて、その代わりに増えているのが外国人犯罪です。

 いかにマスコミが少年犯罪を煽り立て、実際の凶悪犯罪に目をつぶっているかのということでしょう。珍しい犯罪こそ、ニュース性が高いという理由で大きく取り上げられ、ありふれた犯罪であれば、そのまま淡白に報じられるだけの、現在のマスメディアの報道から、本当の世の中の有り様を理解するのは至難の業です。

 大事な点は、これから間違いなく外国人が増加していくという現実です。

 これは、単に「問題だ!」ということではありません。

 外国人をうまく受け入れていくことで、日本という国がさらに発展するかもしれませんし、豊かになるかもしれません。

 逆に言えば、うまく受け入れができなかった場合、日本という国が衰退し、日本に住む人々が不幸になるということです。

 では、どうやってうまく受け入れていくかという議論の一つが、「日本で暮らして欲しいと思う人を受け入れる」というものです。なんでもかんでも受け入れれば良いわけではありませんね。当たり前です。

 海外に目を向ければ、所得に制限を課したりと様々です。(ようは、自分の国に金を落としてくれる人に滞在許可を与えるというものですね。)

 そこで、日本では、日本語が話せることを一つの目安にするというのも、一つの見識であると思います。なぜなら、日本は「和をもって尊しとなす」国ですからね。

 「金持ちなら受け入れる」とか、「インテリなら受け入れる」とか、そういうほうが良い。という意見もあるとは思いますが、コミュニケーション能力を目安にするというのは、日本という国の「調和」と「協調」というテーマをアピールできるのではないでしょうか。

 もちろん、日本語ができないのは駄目ということではありません。短期滞在の旅行者などは、言葉の壁を意識させること無く日本文化を味わってもらえるように努力するべきです。そういった意味では、日本人の外国語教育も大切でしょう。

 しかし、何年間にも渡る長期滞在を目的としながら、最低限レベルの言語もしゃべれないというのであれば、逆に違和感を覚えて当然とも言えます。

 大切なのは、国柄です。

 何が、日本を日本たらしめているか、です。

 「話し合いで解決しましょう」なんていう相互理解と融和を是とする国は良い国だと思いますよ。





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