2008年1月2日水曜日

環境問題

南極での気球実験成功 温室効果の気体探る
1月2日午後7時41分

 成層圏の気体を採取するため打ち上げられた気球。気体採取装置の回収にも成功した=07年12月30日(南極観測同行記者撮影)

 【昭和基地12月30日南極観測同行記者】第49次南極地域観測隊(伊村智隊長)は30日、南極・昭和基地で成層圏の温室効果を生み出す気体を調べるため、気球実験を実施し、気体採取装置の回収に成功した。

 地球温暖化の原因物質とされる二酸化炭素(CO2)の南極成層圏の経年変化を観測しているのは日本だけで、データの内容が注目される。

 この日は上空15キロと25キロに、成層圏の大気を採取する重さ25キロの超小型採取装置を気球で打ち上げた。いずれも成功し、採取後に装置はパラシュートで氷上に降下。着氷後、南極観測船「しらせ」のヘリコプターで回収した。

 日本は1998年から5年おきに南極成層圏での気球観測を実施。南極では地球の大気が平均的に観測できるため、地上でも測定しており、温室効果を生む気体の実態をより正確につかめるとしている。

【福井新聞オンラインより】
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環境問題について、日本がコツコツと積み重ねてきた営みには結構頭が下がります。
例えば、ハイブリットカー。絶対量を比べれば、自動車や発電所が使う化石燃料に比べたら微々たるものですね。抜本的な改善をしていかないことには、問題の解決にはつながりません。PETボトルなんかいくらリサイクルしたって意味がないですね。PETボトルはリサイクルして、新しくPETボトルになるわけではありません。では何になるかというと、一つはユニクロのフリースの衣服です。そして、多くは中国などに廻されて、ぬいぐるみの中綿などに使われています。本当に環境に配慮するなら、一時期出回ってすぐ無くなってしまったガラス製のリターナブル瓶などのほうが圧倒的に環境にやさしいのは間違いありません。
最近では、100%再生紙を生産するほうが、環境へのコストが高いとのことで、日本製紙では100%再生紙を廃止することにしたそうです。

さて、上のニュースですが、次のように書いてあります。

「成層圏の温室効果を生み出す気体を調べるため、気球実験を実施し、気体採取装置の回収に成功した。」


一見スルーしてしまいがちですが、「チームマイナス6%」でおなじみの通り、

「温室効果ガス」 = 「二酸化炭素」

なんじゃないの?
ということです。実はこの因果関係はまだ実証されているわけではないのです。
ICPP(AL Gooreとともに昨年のノーベル平和賞をとった団体です)でも、地球温暖化が二酸化炭素の増加によるものと結論付けているわけではありません。地球の温度と二酸化炭素の量に相関性が見られるというだけであって、「地球の温暖化がおきたため、海中に含まれる二酸化炭素が大気に流出した」と捕らえる学者もいるそうです。

一体何を根拠に、と思われると思いますので、参考文献を挙げておきます。

「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」武田 邦彦著

「環境問題はなぜウソがまかり通るのか2」武田 邦彦著

中部大学で資源材料工学の教授をしている方です。
ただ、環境問題に対する常識とされていたものから、あまりにも荒唐無稽なトホホ本に並び称されることもあるようです。真偽のほどはわかりませんが、説得力はあります。
特に京都議定書の欺瞞(1990年を基準年として削減目標を決めたため、原発にシフトしていたフランス、北海油田の開発が進んだイギリス、環境汚染のひどかった東ドイツを統合したドイツは会議の時点で目標達成。アメリカは批准せず、日本は19%の削減を迫られる)というくだりには「環境問題はきれいごとではなく、国力の凌ぎ合いの場なのだ」ということをまざまざと見せ付けられます。

「恐怖の存在 上/下」Michael Crichton

上の本とはまったくアプローチが違っていて、環境団体がいかに利権と結びついているか、そのためにいかに環境問題を捻じ曲げて、世の中に流布しようとしているかという本です。ご存知の通り、"Jurassic Park"や"Rising Sun"などを描いているエンターテインメント作家なので、気軽に読むことができます。


さて、これらを踏まえて上のニュースですが、南極でコツコツと調べているのは日本だけなんですね。環境問題はまさに人類にとって未踏の分野。こういう問題にこそ、きちんとデータをとって、科学的に進めるべきことのはずなのに。

昨日、ザトウクジラ漁の1~2年の凍結が決定しました。調査捕鯨を継続し、データを取って科学的知見から「絶滅の恐れ無し」というのは明らかなのに。

感情に走っては問題解決にはつながりません。



上はオーストラリアのビール会社のCMです。この会社の最大のライバルメーカーは日本のキリンビールだそうです。「クジラを食べるのは野蛮」というメッセージとともに、日本人に対する人種差別を喚起するもののように思えてなりません。このビールを買うと売り上げの中から何%かがシーシェパードという団体に寄付されるそうです。


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