2008年1月20日日曜日

やっぱりヤクザなのか

人材派遣会社取り分 30%超【NHKニュース】http://www3.nhk.or.jp/news/2008/01/19/d20080119000015.html

 厚生労働省は、全国の人材派遣会社からの平成18年度の事業報告をもとに、派遣料金と労働者の賃金の額をまとめました。

 それによりますと、人材派遣会社に登録している労働者が1日8時間働いた場合、派遣先の企業から支払われる派遣料金は平均で1万5577円だったの対し、労働者に支払われた賃金は平均で1万571円でした。

 その差額は5006円で、派遣料金の32%にあたり、人材派遣会社の取り分が30%を超えていることがわかりました。 また、派遣会社の正社員が企業に派遣されて1日8時間働いた場合、人材派遣会社の取り分は平均で38%に上りました。

 これについて、大手人材派遣会社などでつくる日本人材派遣協会は、「保険料や教育訓練費などを差し引くと会社側の利益は3%~4%にすぎず、取り分の割合は妥当だ」としています。

 これに対して、派遣労働者でつくる労働組合は「会社側の取り分が多すぎるので労働者の賃金の引き上げが必要だ」としています。人材派遣をめぐっては違法な派遣が繰り返されるなど問題が相次いでいるとして、厚生労働省は派遣料金の公開などを求める新たな指針づくりを進めています。

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 格差社会が問題で、少子高齢化が心配で、日本の経済は三流になった。と言われる現在、なぜ目の前にあるこういう問題が、政治の世界などで話題にならないのでしょう。

 教育訓練を受けてない者が増えれば、貧困が広がり、また、国際競争力が落ちていくのは当たり前です。「国家は100年かけて人を養う」とは、昔の人はよく言ったものです。

 規制緩和の名の下に、派遣法の改正によって、大きく成長した派遣業界ですが、こうしてみてみると、企業に目先の利益を与えただけにしかなっていません。
ちなみに、ウィキペディあの「労働派遣法」のページには、派遣業の歴史について、次のように書いてあります。

 江戸時代に「口入屋」(手配師)なる名称で実質的に現在の労働者派遣業者が存在していた。俗に「人夫貸し」ともいう。ただし待遇は劣悪で派遣者を騙す場合も多く、世間からは「ヤクザ稼業」と見られていた。 日本で初めて現在の形での人材派遣業を採用したのは航空機業界である。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%B4%E5%83%8D%E8%80%85%E6%B4%BE%E9%81%A3%E4%BA%8B%E6%A5%AD

 まっとうにやっている人材派遣もいっぱいあるのはわかりますが、こういうニュースが日々出てくるようでは、現在に「ヤクザ家業」といわれてもしかたないように思います。

 年金しかり、制度で冷遇し、若者から希望を失わせるような社会にしてはならないと常々思います。
 一刻も早く、こうした中間搾取のような制度は規制をかけて、どの世代の人にも適正な生活が送れて、明日に希望が持てるようにしなければなりません。




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