2008年2月25日月曜日

むしろ邪魔。

「リストラ戦艦」橋下に「民間」が援軍 お役所仕事「邪魔」
【J-CAST ニュース】2008/2/25
http://www.j-cast.com/tv/2008/02/25017053.html



またまた大阪のハコ物のお話。橋下知事がおととい(2月23日)、大型児童施設「ビッグバン」(和泉市)を視察した。館長は「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」で知られる松本零士さん。宇宙船が傾いたような斬新な外観が売りの施設で、総工費171億円。

意見交換の場では、建物のつくりの話になった。

松本館長は「円盤がここに降りて子どもたちの夢エネルギーをいただいて、というテーマに即してつくったものです」

知事「館長のテーマですね。子どもを遊ばせるには、この形でなくてもよかった」と話はかみ合わないまま。最後に「宇宙戦艦ヤマトが大好きです」

しかし、視察後は「めまいがしますね。どうしましょう。最初の段階で考えられなかったのか。それは破産しますよ」

知事は、「残すべきものは残す」としているが、切るべきものは切る。

きのう(24日)視察した大阪府立青少年会館(中央区)では、人件費について突っ込んだ。

この施設は、2005年度までは財団法人が運営。06年度からは民間会社に委託しているが、民間側職員の年収が300万円なのに、財団側は1000万円。府は「年齢の差とか」というのに、知事は「職種の内容は?」「差がありません」。

さらに民間業者は「財団の方は、スタジオのカギを開けるとか…」

知事「必要ないということですか?」

業者「端的に申しあげれば、むしろ邪魔

府担当者「今後のあり方を検討して‥‥」

知事「検討というか、なしでいきましょう」と即決で、来年度の財団職員カットを決めた。

視察後、橋下知事は「邪魔だというのは衝撃でしたね。本当に実態を見てよかった」

みのもんたがあらためて説明した。

05年までは財団職員11人に1億1000万円(1人1000万円)。

06年からは民間6人に1800万円(1人300万円)、財団職員5人に5000万円(1人1000万円)で、計6800万円。「おかしいでしょう」

河村たかし衆院議員は「こういう天下りの紹介は、地方議員さんが多い。決めたのは議会なんですから、そこもやらないといけない」

平沢勝栄衆院議員は「これは大阪だけじゃない。国も全国も。だから抜本的にやらないといけない」

河村議員はさらに「議員が職業になって長いことやろうと思うと、役人とぐるになる」

みのは「渡辺喜美大臣に大暴れしてもらわないと、行政改革なんてできない。独立行政法人なんてこれからですからねー」

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 どういう経緯でこういう映像がとれたのかわかりませんが、すごい絵ですね。

 この民間委託業者は、明日もきっとこの財団職員と仕事をしなければいけないわけですし、これだけおかしな制度を後押ししてきた大阪府職員を敵にまわしたわけですから。

 よっぽど普段の財団職員の働き方や態度に不満を持っていたのか、はたまた、それだけ橋下知事に対する信任が厚いのか。

 いずれにしても、こういう構図は日本全国にあるのでしょうが、ここまでストレートに顕になるのは爽快であり、勇気を持って発言したこの民間委託業者を応援したくなります。

 それにしても、みのの番組は、何故か議会との対立を煽るような構成に腹が立ちます。

 物事には順番があって、行政の長たる首長が、まず自身が率いる府庁の問題を明らかにして、改善を図っているのだから、視聴者を代弁するのなら、まずはその働きを評価するのが筋ではないか、と思います。

 大阪府議会議員にも問題とすべきところはあるのでしょうが、就任早々にあらゆるところに喧嘩を売らせるような論調は、まるで、橋下知事の失策を望んでいるのではないかと勘繰りたくなります。

 河村たかしや、平沢勝栄のような御用聞き電波芸者議員ぶりも鼻につきます。

 マスコミの役割の一つとして、権力の監視というのは確かにあるのでしょうが、揚げ足取りや、印象操作、くだらない揶揄を行うのではなく、きちんと良いところは良い、悪いところは悪い、と取り上げる良心的な報道はなかなか見られないのが残念なところです。



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